大人ピアノの練習のヒントー1 「時間を味方につける」
大人からピアノを始める方の練習のヒントです。
5つのポイントにまとめました。3回にわけて書きます。
今回はこの中の1つめ「時間を味方につける」です。(②③はこちら)(④⑤はこちら)
①時間を味方につける
ピアノの上達には何が必要でしょうか。
「才能」「センス」「子供のころ の経験」・・・それらがないからできない?!
いえいえそんなことはありません。
「時間を味方につける」
これができれば強いです。
どうやって時間を味方につけるのか。
5つのポイントにまとめてみました。
①-2 計画的に時間を捻出
①-3 毎日少しずつ
①-4 発酵の時間
①-5 量をこなす
①-1 とにかくやめない
レッスンをしばらくお休みしないといけないときがあるかもしれません。
そんなときに、「もうだめね、休んでしまったから」と思って辞めたら終わり。
それまで積み重ねたものもなくなってしまいます。
たとえお休み期間があったとしても、また復帰して続けていけばよいのです。
後で振り返るとそれはほんの少し空白期間だったというだけ。
全く辞めてしまわなければまた楽しんで上達できるチャンスがやってきます。
楽しみながら続けて少しづつ積み重ねた先で、ふりかえってみると出来なかったことが出来ている。
この充実感と静かな自信!
「キャッシュでポンッ」では買えない喜び。
続けることでしか味わえないものです。
①-2 計画的に時間を捻出
練習する時間を捻出するには
「優先順位をつけて諦めることは諦める。」
忙しい大人が習い事をするとなるとこれくらいの覚悟は必要です。
時間の捻出については切実に考えてきました。
ピアノ講師になる前の話になりますが、
20代の後半になってからピアノを再開した私はブランクが10数年あり、このブランクが思った以上に大きかったからです。
「これは昔のレベルに戻るのにかなり時間がかかる!」
再開してみて初めて気づきました。
だけど日々の中で練習に充てられる自由な時間は限られている・・・
その頃から大好きな旅行に出かけなくなりました(笑)
ピアノの習得はある程度手間暇かかるだけに、それ以外の生活全体がすっきりとシンプルになっていく。
そんな良い効果もあるかもしれません。
①-3 毎日少しずつ
ピアノの練習はどのくらいの頻度でするのがよいでしょうか。
「練習は少しずつ。楽しく続けられる程度で」
これをお勧めします。
理想はもちろん「毎日少しづつ」。
ですが、まずは「楽しく続けられる程度」から始めましょう。
「毎日、『やらねばならない』」
になると苦行のようになってしまいますので、あくまで気楽に♪
たとえば「毎日必ず練習していたけど1~2年でやめた」より、「週に2~3日ていどだったけれど10年続いた」になるほうがずっと得るものがあります!
①-4 発酵の時間
「発酵の時間=ほったらかしておく」
「ぼーっとする時間も必要」♪ということです。
何か1曲仕上げて人前で披露するような場合。
1曲の練習にいつもより長い期間を充てると思います。
長く取り組んでいる間には「壁にぶつかっている?」
「スランプ?」と思う時期も出てきます。
そんな時しばらく練習せずにほったらかしにしておきます。
味噌や醤油ができるのに必要な発酵の時間のイメージです。
曲に対する想いは時々で変わっていきます。
深く理解するにしたがってじわじわと熟成していきます。
練習していない時も頭の中、潜在意識で気にかけていて理解は進行しています。
そんな時を経て奏でられた音は・・・きっと滋味深いものでしょう♪
①-5 量をこなす
「数(量)こなすことで質的変化がおきる」
宮本武蔵の五輪書にも出てくる言葉(を要約したもの)です。
ピアノでいうと練習量、弾く回数を重ねる(時間をかける)ことで、
ある時点で質的に変化、向上(上達)しているということですね。
同じことを数こなしているようで、
練習の仕方はこれでいいのか?
毎回同じミスをしていないか?
もっと良い感じにできないか?
いろいろと工夫を重ねることになります。
それをある程度の期間、たとえば1曲に付き、数か月~半年くらいかけて取り組む。
すると、これまでに思いもよらなかった曲の表している意味に気づいたり、自分に合った新しい練習方法を発見したりするかもしれません。
ピアノへの取り組み方全般に対して見え方が変わっているような、そんな質的変化に気付けると楽しいですね(^-^)
以上、大人ピアノの練習のヒント5ポイントの中の①時間を味方につけるを解説しました。