大人ピアノ練習のヒントー2 「イメージを描く」「好きを追求」
大人からピアノを始める方の練習のヒントです。
5つのポイントにまとめました。
今回はこの中の②イメージを描くと③好きを追求するの二つです。
(①はこちら)(④⑤はこちら)
①時間を味方につける
②イメージを描く
③好きを追求する
④緊張を利用する
⑤目標を持つ
②イメージを描く
②-2 リサイタルを開くとしたら?
②-1 どんなふうになっていたいか
「こうなっていたい!」わくわくするような未来の自分の図。
そのイメージを思い描く。 細かな練習計画よりもまずはコレです!
どんなふうに描くか。
たとえば、「大勢の前で演奏して、拍手喝采を浴びて輝いてる図」
「ピアノのあるバーでさらっと1曲弾いてしまえるわたし♪」など。
イメージをさらに詳しく言葉で表して書いてみましょう。
どんなお部屋で弾いてる?
自分はどんな服装や髪形をしているなどを具体的に。
または絵で表してみたり、近い雰囲気の写真を探すのもいいですね。
もしくは「楽しそうね」と優しく聞いてくれそうな人に語ってみる。
「ばかばかしい」「子供じゃあるまいし」
などと思わずに、ウキウキしながらイメージを描く作業が出来れば。
どんなにあつかましい(!)想いもきっと実現します!!
②-2 リサイタルを開くとしたら?
「こうなりたいイメージ」がすでに描けている方のお話です。
ある日のグループレッスンの教室でのこと。
「先生、わたし10年後にはピアノリサイタルを開くの!」
こうおっしゃったのはなんと80代の方でした。
それもピアノを始めたばかり。
まだ1曲も弾けていない時点で!
「はぁ?」
驚いて次の言葉も出ない私・・・。
その方は言葉を続けます。
「かくかくしかじか・・・でこんにふうにしたいんです」と。
他のご趣味の発表も兼ねた「サロンコンサート」というイメージでした。
(80代にはとても見えないお元気な方で、他のご趣味もたくさんお持ちです)
それにしても、内容、場所、お客さんをどう集めるかまでよく考えられていました。
私にもその図が思い浮かぶようでした。
何より語っているお顔がきらきらと輝いていて。
思わず「それならできるかも!」と言っていました。
「ぜひお手伝いさせてください」の気持ちになっていたのです。
心動かされるパワーがあったのです。
③好きを追求する
③-2 好きな作曲家をみつける
③-1 好きな曲をみつける
「好きな1曲をみつけて、多方向からアプローチする。」おすすめしたい練習法です。
多方面からのアプローチの仕方
・いろんなピアニストの録音を聞きくらべてみる。
・同じ曲を、ピアノソロ、連弾、他との楽器とのアンサンブル等、いろんな形式でやってみる
クラシックの曲で同じ楽譜を弾いていても、弾くピアニストが違えば演奏時間(1曲にかかる分数)でさえ大分違ったりします。
同じ曲を聴くからこそ解釈の違いがわかり面白いです。
いろいろな解釈を知ることでイメージを膨らませることができます。
ある程度弾けるようになってからの話になりますが、
同じ曲を、ピアノソロ、連弾、他との楽器とのアンサンブル等、
いろんな形式でやってみるのも面白いです。
「なぜか惹かれる」
そんな曲はないですか?
わたしにはいくつかあります。
そんな曲に出会うととことん掘り下げてみたくなり、
何年でも取り組んでいたりします。
③-2 好きな作曲家をみつける
「好きな作曲家をみつけて、一時期その作曲家の曲ばかりに取り組む」
おすすめしたい練習法の一つです。
「これは」と思う「ぴんとくる」人をぜひみつけてほしいと思います。
みなさんに人気なのはやはり・・・ショパンさま。
しかし原曲(原典)をたくさん弾くのは初心者の方にはたいへんなことです。
・CDなどの音源を鑑賞しながら楽譜を目で追ってみる。
・弾きやすくアレンジされた楽譜で雰囲気を味わってみる。
・ピアニストの生演奏を聴きにホールに足を運ぶ。
・どんな生涯をおくりどんな時期にその曲を書いたのかを知る。
いろいろな方向から取り組めます。
じっくりと掘り下げる期間をもうけることは、
確実に先々の上達につながります。
以上、大人ピアノの練習のヒント5ポイントの中の②イメージを描く、③好きを追求する、を解説しました。